なんで俺じゃあかんねん
「あ!優里菜わかった!!」

相変わらず声が大きい優里菜がそう言ってニヤニヤしはじめる。

「さては~恋の悩みやろ!!」

「え!恋バナ!?しよしよ~!」

野瀬も食い気味にテンションをあげていく。

「いや、ちが!」

「ついに、葵も真田くんと付き合う決心がついたか~。」

え、杏ちゃんってば何言ってるん!?

優里菜はそれを聞いて「キャー」と小さく悲鳴をあげる。

「なになに?優里どしたん?」

そう言って混ざってきた男子は、優里菜の彼氏の池辺(いけべ)くん。

「あ!聞いて聞いて!実は・・・」

優里菜は楽し気に池辺くんに耳打ちする。

「お~~~!おめでとう~!!」

「いや、だから・・・『ならさ!今度、優里菜たちと葵たちで遊ぼうよ~!』

なんか話が膨らんでる・・・

「俺はええで~!」

「ちょっとストップ!!!」

少し大きな声を出すと、その場の4人が静まってこっちを見た。

「盛り上がってるとこ悪いけど、その話はまだ考え中やから。」

手をつかいながらそう告げると、一同は一瞬固まったあと
「「「なーんや・・・。」」」
と一斉に呆れた。

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