贖銅(ぞくどう)の刑
回想・祐子と茜~同姓の悲劇
今から、約十七年前…
※※※※※※※※※
「こら、あんた達!また先生の目を盗んで祐子の事いじめてんの?
祐子をいじめる奴は、私が許さないよっ!」
「やべっ!茜の奴が来たっ!」
「あいつの口には勝てねえからなあ、面倒くせえ、逃げるぞ!」
「…気が弱いのは仕方がないけれど、最低限、嫌な事は嫌だって、言える勇気ぐらい、つけられるようにならないとね。
いつでも、自分の代わりに何かしてくれる人がいるとは限らないよ?」
「…ねえ、茜?何で茜は私みたいな情けない奴の味方をしてくれるの?」
「決まってるじゃない、友達だからよ。
それに、ほら、同じ名字だし。
城戸つながりって事で。」
「え~っ?それって、関係あるの?」
「ある、あるう。…って、言ってみたけれど、そう思ってるだけ。あははっ!」
「ふふふっ。茜って、面白いね。」
「…ねえねえ、祐子。今日、家に遊びに来ない?
おいしいお菓子もあるから。
まだ祐子、呼んだことなかったし。」
「…良いの?」
「もちろんよ。
…ほら、もう放課後。くだらない奴らにイジメられている場合じゃないよ?
行こ?」
「いらっしゃい。まあ、あなたがいつも茜が話してくれる祐子ちゃんね。
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「こら、あんた達!また先生の目を盗んで祐子の事いじめてんの?
祐子をいじめる奴は、私が許さないよっ!」
「やべっ!茜の奴が来たっ!」
「あいつの口には勝てねえからなあ、面倒くせえ、逃げるぞ!」
「…気が弱いのは仕方がないけれど、最低限、嫌な事は嫌だって、言える勇気ぐらい、つけられるようにならないとね。
いつでも、自分の代わりに何かしてくれる人がいるとは限らないよ?」
「…ねえ、茜?何で茜は私みたいな情けない奴の味方をしてくれるの?」
「決まってるじゃない、友達だからよ。
それに、ほら、同じ名字だし。
城戸つながりって事で。」
「え~っ?それって、関係あるの?」
「ある、あるう。…って、言ってみたけれど、そう思ってるだけ。あははっ!」
「ふふふっ。茜って、面白いね。」
「…ねえねえ、祐子。今日、家に遊びに来ない?
おいしいお菓子もあるから。
まだ祐子、呼んだことなかったし。」
「…良いの?」
「もちろんよ。
…ほら、もう放課後。くだらない奴らにイジメられている場合じゃないよ?
行こ?」
「いらっしゃい。まあ、あなたがいつも茜が話してくれる祐子ちゃんね。