。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
「な……なんであんたがここに居るんだよ」
俺の苦手な人間№1!!
偶然でも会いたくないってのに!
「偶然ですよ、ふふっ。仕事帰りです。
大丈夫です、このことはお嬢さんには黙ってるつもりです」
ドクターはまたも意味深に笑い、唇に指をあてる。
「嘘だ!この話をネタに俺の体で人体実験でもするつもりなんだろう!」
ビシっと指差すと、
「それは…考えていませんでしたけれど、なかなかいいアイデアですね♪」
しまった!俺としたことが!!
「俺の体は朔羅だけのものだ」
思わず両腕を抱きしめると、ぬっと手が伸びてきて
「いいじゃないですか、血液ぐらいちょちょっと」と言って俺の血管を勝手に探ってくる。
こいつ……
ホントに朔羅が言う白へびってヤツなのかよ!
むちゃくちゃ胡散臭せぇ!!
「響ちゃん!」
思わず響輔に助けを求めたときだった。
開けた窓からふわりと風が香りを運んできた。
オピウム―――