。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
「どうした!まさかキョウスケに何かされたのか!」
思わず怒鳴り声を上げると、ケータイがビリビリ振動したような気がした。
『……ヒック……ううん…そんなんじゃない……』
「じゃぁどうした…?」
そう聞くとリコはまたも声を上げて泣き出した。
嗚咽が混じった声での説明は聞き取りづらく、あたしはとりあえずは一旦電話を切り
今からリコの家まで行くと言ったが、
リコは二人の中間地点のファミレスまで出てくる、と言う。
場所をしっかり確認してパーカーをひっつかみ、財布を鞄に入れてると
~♪
またも電話が。
誰だよ、このクソ忙しいときに。
苛立った気持ちでケータイを手に取ると
知らない番号が表示されていた。
「誰だ?」
訝しみながらも電話を取ると
『あ、僕だよ。僕、僕~♪』
聞きなれた変態の声が受話口から聞こえてきて、
あたしはうんざりして通話を切ろうとした。