。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
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「小悪魔ちゃんに一大事??どうしたの」
車の中で目的地とそのいきさつを軽~く説明すると、タイガが何事か目をぱちぱち。
「分かんねぇんだよ。泣いててさっぱりだ」
「女の子は色々大変だね~」
全然大変とか思ってねぇだろ。
―――…タイガの車は、トヨタのヴァンガード。色はグレーメタリックだ。
子供もいないくせにでかい車乗り回してんなー。
変態のくせに、割りとセンスはいいじゃねえかよ。
気になってちらりと後部座席を覗くと、三列シートの一番後ろの席から野球バッドの柄の部分がちらりと覗いていた。
「意外…おめぇ野球やるんかよ」
あたしの視線に気付いたタイガは
「ああ…あれ??あれはプレーじゃなくて、人を殴るためにあるんだ♪
世の中ぶっそーだから。護身用さ♪」
いやいやいや…
おめぇが一番ぶっそーだっての!
「てめぇ人を殴るためとかさらっと言ってんじゃねぇよ!
あんな後ろにあったら護身用にも何もならねぇじゃねぇかよ」
思わず突っ込むと、
「それもそうだね。使う機会がなかったからつい後ろに置いちゃたけど
移動させておくよ」
とタイガは「なるほど」と納得。
納得してんじゃねぇよ!