。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
「詳しくって言っても…」
リコはぽっと顔を赤らめて両手で頬を包む。
ぐわぁあああああ!したんかよ!!
「キョウスケ!あたしの親友に手ぇ出しやがって!!!許せんっ。
どうゆういきさつがあったのか知らないが、キスまでして告白を断るたぁ!」
「ヒヨコちゃん!!見損なったよ!」
あたしとタイガが怒っていると、
「ち、違うの!
あ………あたし…から…
キョウスケさんはびっくりしてて…すぐに
引き剥がされちゃったけど…」
消え入りそうな声でリコが答えて、恥ずかしそうに顔を覆う。
あたしたちはまたも顔を見合わせて目を開いた。
キョウスケ…
おめぇも!いつも簡単に女に唇奪われてるんじゃねぇよ!
そのせいであたしは貞操を奪われる羽目になったんだぞ!!
「まぁまぁうさぎちゃん。今日は小悪魔ちゃんの第一回失恋会だ。
僕も大目に見ることにしよう」
タイガだって取り乱しそうなのに、無理やり笑顔を浮かべている…
が
ガタガタガタ…
コーヒーカップを持つ手が怒りで震えてんぞ。
「第一回って…二回も三回も失恋会したくないよ!」
「じゃぁ小悪魔ちゃんにキスのレクチャーをしようじゃないか♪
まずは僕とうさぎちゃんでお手本を…」
ん゛~と迫ってくるタイガを避けながら、
「てめぇはパンプスとでもレクチャーしてな!」
あたしは例のごとくタイガに一発パンチをかまし、第一回の失恋会は荒れに荒れた。