。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
戒がゆっくり振り返って、
お、思わず呼び止めちゃったけど、何て言えばいいんだろう…
言葉を用意してなかったあたしはあたふた。
「ごめん、俺も疲れてるから話は明日でいい?」
戒はあたしから顔を逸らしながら、廊下の奥を目配せ。
お…
「おい待てよ!」
思わず戒の腕を掴んで引き止めると、戒はゆっくり振り返った。
迷惑そうではないけど…
またまた言葉を用意してなかったあたしは戒の袖を掴んだまま黙って見上げ、
「き…キムタクのものまね??」
苦し紛れにあたしが言うと戒は目を点。
「全然似てねぇし…」
「わ、悪かったな!声帯模写はお前の方が得意だしな」
もういい!戒もキョウスケも揃ってあたしを避けてるみたいだし。
あたしが何したって言うんだよ。
逆ギレで部屋に戻ろうとすると
『おい待てよ』
キムタクの声で呼び止められて、後ろからふわりと抱きしめられた。