。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
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「何ぃ!俺の親父とキョウスケのおやっさんと姐さんが!?」
戒のお部屋に集まってあたしたちは例のごとく緊急会議。
「間違いねぇよ。だってそっくりだったもん」
「あー、まぁなぁ。
響輔は確かに姐さん似だけどな。
他人の空似とかじゃねぇの?」
「激似だったぜ」
女の人だったから最初気付かなかったけど。
二十歳になる息子が居るって言ってたし。
「あ!そだ。
キョウスケのお父さんのこと“ヨウ”って呼んでた。
戒のお父さんのことは“ミチ”って」
あたしの言葉で二人はまたも顔を合わせ
「間違いねぇ。親父たちだ」
戒は口元に手をやって頷いた。
「一結が数日前に言ってました。
俺の親父と戒さんのおやっさん……つまり白虎会の幹部たちが揃って姿を消したって」
「こっちに来てたってわけか。
でも何しに?」
「それは分かりませんが。
でも鴇田さんが外せない所用ができたって言ってましたよね。
親父たちが来て緊急の幹部会が開かれたのなら、辻褄があいます」
「裏でこそこそすんのは琢磨さんと鴇田の得意技だな」
戒が舌打ちして拳を手のひらに打ち付ける。
「びっくりし過ぎてその場は逃げてきちゃったけど、問いただしたほうが良かったのかな…」
急に不安になって俯くと
「いや、朔羅一人だけは心配だ。
龍崎 琢磨がグルだったらお前に危害を加えることはないだろうが
それでも何を考えてるのかさっぱりだ」
戒が宙を睨み、あたしはごくりと喉を鳴らした。