。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。



「林田か。あそこは現組長はなかなか男気のあるヤツだが、


その息子はドラ息子と聞いている。


林田の名を言いようにふりかざし、この辺で女引っ掛けては暴行してるって噂があるな」


―――……


あたしは目を開いて男たちを眺めると


男たちは


「な、何でそれを!?」


と同じように目を開いた。


「ま…まさかお前サツ!?」





「んなもんじゃねぇ。


おい、親父に言っておきな。




青龍会直系の鴇田に会ったてな。


“バカ息子の教育がなってねぇ。




龍崎会長ならこの場で処刑だが、俺は今回は目を瞑る。だが次はない。


今後改善の見込みがないようであれば





林田組は破門だ”とな」




鴇田は空いてる方の手で首を斬るまねをした。


「せ…せいりゅうかい……」


男はごくりと喉を鳴らして…それでも鴇田の言葉が理解できなかったのか目をまばたいて鴇田とあたしとを見比べる。


「ちっ。林田の野郎…倅に青龍のことも教えてねぇのか」


「ごちゃごちゃうっせぇんだよ。青龍会が何だってんだよ!」


さっきの林田組の息子だと名乗った男が拳を握って鴇田に向かってくる。


鴇田はそれをあっさり避けると、男の背後に回りTシャツの裾を勢いよくまくった。





その背中には―――鴇田や響輔のような




刺青は



なかった。









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