。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
「ふぅ。危なかったね~イっちゃん♪」
大狼はいつの間にか脱いだカットソーをきちんと着ていて、ついでにさっきの怖いぐらいの迫力をしまいこみ、いつもの軽い調子でにこにこへらへら近づいてきた。
「便利だよね~代紋て。通行書代わりだ♪」
「お前は俺の心配はしないのか。それに代紋を通行書代わりにするな」
鴇田が嫌味ったらしく大狼を睨み、
「だってぇ~組長は頭打ち抜いても死ななそうだし~♪」
と大狼はへらへら。
「ゴキブリ並みの生命力だよね。きっと最後に生き残るタイプだ」
と、ボソっとあたしに耳打ちしてくる。
「大狼、今すぐ死にてぇか」
それを聞き逃さなかった鴇田がまたも拳銃に手を掛け、
「じょ、ジョークですよぉ!!」
と大狼が慌てる。
いつもどおりの大狼。
でも―――…ドクターに頼まれたからってタイミング良過ぎでしょ…
この男……
あたしの動向を見張っていたに違いない。