。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
運ばれてきたランチのコースはどれもうまかった。
「うま!肉じゃがコロッケ!!ふわふわサクサク!どうやって作るんだろ」
「こっちの鰆の煮付けもうまい♪朔羅今度作って~」
あたしたちはせっかくの個室だと言うのに食事に夢中。
二人きりで個室だからオオカミ戒に気をつけなければ…と最初ちょっと身構えてたけど
戒はあたしを襲うよりも目の前の食事に夢中だし。
さすが性欲よりも食欲旺盛な男子高生だけある。誰だっけそんなこと言ったの…(A:変態ドクターです)
食事うめぇし。
ユズ、ありがとな!
と心の中で感謝していると、戒が突然ジーンズの尻ポケットからケータイを取り出して、
「お。きたきた」とちょっと目を開くと「…ちょっと休憩」と箸を休めて、床を這いあたしのところまで移動してきた。
な、なぜこっちに来る…
何が来たんだよ。
「何だよ、おめぇの場所はあっちだろ?」
あたしは警戒したように戒が元居た場所を指差して戻るよう促しても、戒はあたしの傍を離れようとしない。
「朔羅ちゃん…」
と、いつになく可愛いまなざしで見つめられて、
な、何だよ!
あたしは一層身構えた。
だけど
「響輔からメールが来た。タイガんとこに送られてきたメールの内容と動画だ。
あいつ暗号解析できたみてぇだ」
あたしの予想しなかった言葉を言って戒はあたしにケータイを見せてきた。