。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
「「……何これ…」」
あたしたちの第一声はそれだった。
「野球…だよな…それも高校生レベルだ…部活か何かかな」
戒が顎に手をやりむ゛~と考え込んだ。
「それっぽいよな。ていうか…何か平和…だよな。
あいつ…タイガの野郎ああ見えてヤクザだよな。
てかあいつの趣味??」
「野球はどうか知らんが、男の子の方が趣味だったら頷けるが」
戒は顔をしかめて嫌なものを見るような目つきでケータイを遠ざける。
「だとしたら隠し撮りだろ。こりゃ明らかに誰かに見せるため女の人が撮った動画だよ」
「その誰かってのがタイガ―――…?何のために。
こんなん“食ってください”って言ってるもんじゃねぇかよ」
戒が眉をしかめて、あたしは目をぱちぱち。
食っっ!!!!
ま、まぁソッチの線が強いけどな。
「人身売買?あいつ、そっちに手を染めてたってこと?」
「う~ん…そんな感じはしねぇけどな。
犯罪に絡んでたら少なからずそうゆうヤバい雰囲気があるってのに、何て言うか……平和だよな」
戒が考え込んであたしも首を捻った。
「ホームビデオっぽくね??親が子供を記録に撮ってるとかさー」
あたしが提案すると
「まぁこの撮ってるのが母親で、子供がその息子って考えるがの妥当だよな。
だけどこれがタイガにどんな風に関係してるんだよ」
野球……
高校生ぐらいの息子―――
バット……
「あ!そうだった!」
あたしは思い出したように手を打った。