。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
その一瞬足を止めたのが間違いだった。
女の銃口があたしに向けられ、小さな破裂音とともに
小さな痛みが肩に走った。
撃たれた―――…と言う衝撃は感じなかった。
けれど体が浮いて、ゆっくりと後ろに倒れていくのを自分自身止められない。
「朔羅――――!!!」
戒が走ってくる。
バカ…おめぇ狙撃の餌食にされっぞ…
そう思ったが、戒はまっすぐ走ってくる。
視界が奇妙な渦を巻いて歪む。
戒―――……
「朔…!」
こっちに向かってきた戒が肩を押さえて、その場に崩れる。
戒の背中がよろけて、後ろにゆっくりと倒れた。
戒……
戒
戒―――――!!!
嘘…
あたしは戒が倒れたのを目の当たりにして、正常な判断を失っていた。
『お嬢!』
キョウスケの声がケータイから聞こえてくる。
何か答えなきゃ…
でも
戒が―――