。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
「男たちを撃ったのは実弾やったけど、その後ヤツは麻酔弾に変えたみたいや。
どうやら今この場で俺らを殺るつもりはないらしい」
麻酔弾―――……
だから助かったってわけか。
「プロだと言うのに戒さんを甘く見ていたわけですね」
「でも脅しやとも取れるな。
次は実弾にする、次はないって」
次はない―――
それは白へびからのメッセージ…
「でもこれでようやく白へびが実在する人物だと判明しましたね。
今までお嬢の夢のお告げを鵜呑みにできず、半信半疑でしたが」
“夢のお告げ”ってバカにしてんなよ!
「ああ、だが同時に厄介な事実も判明した。
白へびは俺らの味方ではなく、スネーク側に居るとしたら?」
戒は視線をより一層険しくさせると、壊れたご本堂を睨んだ。
白へびは―――
スネークに唯一対抗できる鍵かと思いきや、
それは思い違いだったってわけ……?
「まだ分かりませんよ。他に目的があったかもしれない。
白へびの雇った男たちがお嬢たちを尾けていたのなら、白へび自身がこの場に居合わせた理由がつかない」
た、確かに…
「!」
あたしは突如閃いて手をぽんと打った。
「やっぱ偶然だよ!だってあたしらがこの神社に入る前から
“白い女の人”を見たって言ってた子供たちがいたもん!」