。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
あたしは会話を盗み聞きしていたキョウスケと思わず顔を合わせた。
「戒さんの勘、外れてなかったみたいですね」
キョウスケが苦笑。
あいつの勘、女並み。てか野生の勘か??
ラブハンターめ。
でも
良かった。
新垣さんが戒を好きじゃなくて―――
あたしがほっと胸を撫で下ろしていると、新垣 エリナはさらに言葉を続けた。
「龍崎さん……
あたしの意地悪にも全然イヤな顔しなくて、あたしに一生懸命仕事教えてくれた。
凄く優しくて、あたしのこと守ってくれて
元気付けようとしてくれて、いつも一生懸命で―――
相談する相手、間違えたかも……
でも軽蔑されたら、バラされたらとか考えると怖くて―――……
あたしズルいの。
利害関係の一致する龍崎くんなら、何とかしてくれるかもって。
脅すようなことして、ごめんなさい」
最後の方、新垣 エリナは声を震わせた。
もしかして泣いているのかもしれない。