。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
追尾!?
■ 追尾!? ■
「いつまで朔羅の肩抱いてンだよ、離せよ」
戒が叔父貴からあたしを引き剥がし、まるで宝物を守るような仕草で抱き寄せる。
あっさり奪われたものの、叔父貴はそれ以上何かをやり返すわけでもなく、黙って両手を挙げた。
スーツの襟元を少しだけ持ち上げると、
「俺だ、車を正面へ」
と小型の集音マイクでもついてるのか、誰かに指示をしている。
よく見ると、叔父貴の耳にはインカムのイヤホンもささっていた。
「ただごとじゃないな。厳戒体制の中来たってこと、
そして“あの”龍崎 琢磨を動かしたヤツやで?
連絡してきたのは相当大物に違いない」
戒がこそっとあたしに耳打ち。
大物――――…って誰―――……
「あの神社で事件が起きたことを知った可能性もありますね。白へびが掘り起こしたものが会長の秘密だったら?」
「だから慌てて来たってわけ?」
あたしたちは叔父貴の背後でひそひそ。