。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
涙を拭ってバスローブだけを羽織りながらシャワールームから出ると、
部屋には戒とキョウスケ、そしてキリさんと……
「やぁ♪こんばんは☆」
変態ドクターがふらふら手を振っていた。
な、何故居る!?
思わず後ずさると、
「だいぶお疲れのようですからね、ドクター鴇田が鎮静剤を打ちに来ましたよ♪
これでぐっすり眠れるはず」
ドクターは楽しそうに笑って注射器を取り出し、シリンジを押し上げた。
「な、何の注射だよ!頼んでねぇぞ!」
「弟から頼まれたんですよ、あなたが眠れないだろうから、って。
注射がイヤなら子守唄を唄って差し上げましょう♪それとも童話の読み聞かせがよろしいですか?」
どれもイヤっ!!
あたしは戒の背中に逃げて、しっしっと手で払うも
「注射器の内容は確認しました。普通の鎮静剤です。
打ってもらったほうが落ち着くと思います」
キョウスケがアドバイスしてくれて、あたしはしぶしぶ戒の背中から顔を出した。
「注射が怖かったら俺が手を握っててやるぞ♪」
戒も協力的(?)だし、まぁいっか…
あたしは素直に好意を受けることにした。