。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
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女の子の友情ほど複雑で、同時に単純なものって無いと思うよ?
「今年の秋はちょっと濃い目のピンクが来るみたいだよ。
川上さんにはこのパールが入ったローズ色が似合いそう♪」
「ほんと~??♪じゃぁこのグロスにはどんなチークが合う??」
リコはすっかり新垣 エリナと意気投合したみたいで、例のごとくドラッグストアの化粧品コーナーで楽しそうに談笑。
「なぁんかぁ~もっとイヤな子かと思ったら意外にいい子だね」
現金なリコは新垣 エリナの天使笑顔にやられてすっかり丸め込まれて(?)るし。
ま、あたしとしちゃ女子同士いがみ合うのは好きじゃないから、仲良くしてくれて嬉しいだけど~
でも
あたしは二人のコスメトークについていけず、彼女たちの話に頷くだけ。
「龍崎さんはこっちの色が似合うと思うよ。ちょっとベージュが入った色身が大人っぽい印象になるよ」
そう言われて一本のグロスを手に取る新垣 エリナ。
見た目も可愛いプラスチックの入れ物に入ったグロスは、確かにきれいな色をしていた。
大人っぽくて可愛い…
「こうゆうの何て言うんだっけ…」
グロスを持ったまま二人に尋ねると
「「大人可愛い☆」」
二人が声をそろえて、言葉を発したあと二人して顔を見合わせた。
何だよ二人とも。息ぴったりじゃねぇかよ。
「くすくす」
新垣 エリナが先に笑い出し、
「川上さんってすっごく喋りやすい♪」と小鳥のように笑う。
「え…!あ…ありがと…」
リコは顔を少しだけ赤くして、照れ笑い。
何だかいいよな~こうゆう和気藹々としてるのって♪
やっぱいがみ合うより仲良しの方がいいって。