。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
人が恋に堕ちる瞬間を目撃してしまった…
いや、堕ちちゃダメだって!
必死に説得するも
「あのおにーさん歳は??血液型は?好きな食べ物は?好きなタイプは!!」
と質問攻め。
だめだ、こりゃ。
まぁ誰が誰に恋しようと勝手だし、エリナが不幸にならなきゃそれでいいけど。
ドラッグストアで買い物のはずだったが、何故かエリナはその後はタイガのことをあれこれ聞いてきて、うち(龍崎家)でもっと色々聞きたいと言い出す。
エリナの質問攻めに合ってもあたしはタイガのこと良く知らないし、そのほとんどがまともに答えられなかった。
「…てかエリナ、こないだ電車で会ったイケメンおにーさんのこと気になってなかった??
あの人はどーするの」
「だぁって~結婚してるみたいだし。もうあたし不倫とかイヤなの…」
エリナは俯き
「ちょっと!不倫てエリナが!?てかやっぱり不倫だったの!」
リコが違う意味で興味を持っちまったみたいで、
「その話詳しく聞かせて!」
まるで昼間のワイドショーの芸能人ゴシップネタに食いつく主婦のように、聞いてきて
結局あたしはリコとエリナを連れて龍崎組に帰るハメに。
「こ、後悔したって知らないよ!」
あたしは知らないからね!どーなっても知らないよ!!
と、しつこいぐらい前置きしてもエリナは諦める様子はない。
リコは何度か来たことがあるから免疫ついてきただろうけど…でも、このいかにもお嬢様なエリナがうちへ来たら卒倒しちまうかも。
何せ体育館で朝礼中貧血で倒れるぐらいだからな。
万が一のことを考えて救急車を待機させておくべきか??
そんなことをブツブツ考えならもあっという間に家についちまった。