。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。


俺は慌てて開いたノートPCでニューストピックを開くと、


"身元不明の焼死体、杉並区で発見”と言う見出しをクリックした。


内容はニュースで語っていたこととほぼ違いがない。


S……





スネーク。





ぎりぎりとマウスを握っていると、


「どうしたの?怖い顔よ」


キリが俺の背後から俺を抱きしめ、同じようにパソコンを覗き込んだ。


「スネークの仕業だ。親切にわざわざ教えてくれた」


「スネークの…?」


キリは俺の肩先で目をぱちぱち。


俺はケータイを取り出し、すぐさま会長に掛けた。


あの死体は20代~50代と言っていた。


……まさかあのお方に何かあるとは短絡的だが、まず最初に俺の脳裏に過ぎった。


TRRRR…


コール音は続き、その音が一つ増えるごとに俺の心臓の鼓動が早くなる。


早く…


早く出てくれ!


TR…


十回目のコール音が鳴り、




『……Hey baby♪(ヘイ ベイビー)』




…寝起きの…くぐもった声で不機嫌そうに言われて俺の肩から力が抜けた。


「Hi honey…(ハイ ハニー)」


ふざけて返すと、


『…今何時だと思ってやがる。俺ぁたった三十分前にベッドに入ったばかりだから不機嫌なんだ。


大した用件じゃなきゃぶっ殺す』


不機嫌そうに言われて、


随分怖いハニーだ、俺はほっとすると同時に内心ちょっと苦笑い。








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