。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
通過!?
■ 通過!? ■
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キョウスケのやつ…とうとう昨日帰ってこなかった。
「どこに泊まったんだ!
はっ!女んところか!?
もしかしてイチ!!?」
一人で妄想しながらトレーを拭いていると、
「あいつに限ってそれはねぇよ。朔羅、俺オーダー取りに行くからレジお願い」
戒は大したことじゃない様子でさっさと伝票を手にカウンターを離れる。
何だよ、冷たいヤツだな。リコにあんな酷いこと言っておいて、あまり反省してないみたいだし。
てか女の子泣かせるなんて最低だ!
…と言うワケで、あたしたちの仲も何だかぎくしゃく…してるのは一方的にあたしだけだけど。
とにかくあたしは怒っている。
揃いも揃って白虎の男共は!!
入れ替わりにエリナが下げたグラスや皿をトレーに乗せて帰って来た。
「サクラ、顔怖いよ…」
エリナは空になったグラスやらを厨房カウンターへ押し込めながら苦笑い。
「だってムカついてんだもん。戒のヤツ自分悪いと思ってないんだぜ?
いくらなんでも言い方ってもんがあるだろ?」
「まぁまぁ、そんな顔してるとお客さん逃げちゃうよ」
エリナは真面目な顔つきでスプーンをあたしにかざす。
銀色のスプーンに映ったあたしの姿は確かにゆがんでいた。
「でもさー、龍崎くんもああゆう態度だけど、きっと素直になれないだけだと思うけどなぁ?」
素直に…
いや、素直過ぎるだろ!
もっとリコに気を遣えってんだ!!