。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
「え!でもあいつ今一番スネークの線が濃いし!」
あたしが慌てると
戒は「そうか…」と呟いて目を開いた。
「スネーク本人のパソコンだったら、ノーマークだ。
まさか自分の所からウィルスを送り込んだとは思わないよな」
「もちろん痕跡は消します。ウィルス自体はものの数分で送り込むことができます。
大狼さんの気を数分だけ逸らしてくれれば俺が―――」
「…で、でもそれはタイガがスネークだったら?ってあくまで仮定だろ?
もし違ったらスネークのヤツは自分のパソコンからタイガのパソコンの痕跡を追跡できるんじゃないのか?」
「そうだとしても恐らくスネークのヤツはタイガをそれほど重視していない筈だ。
一つのパソコンから数台にウィルスを送ることは可能だが、
一人で数台のパソコンを見張るのは理論的に無理がある。
ヤツは龍崎 琢磨、鴇田、響輔は間違いなくマークしている。
さらには俺らの親父たちもだ」
「そうゆうことです。この三人だけでも一日にどれだけ膨大な情報が行き来しているのか。
どっちにしろタイガさんのパソコンは安全率が高いですね」
はー…そうゆうもんなのか…
あたしハイテクなことにはまったく疎いからなぁ。
「よっしゃ!そうとなれば膳は急げだ!」
「もうここには用がありませんね」
戒とキョウスケは目を合わせるとハイタッチ。
さっきまで喧嘩してたってのに、今は息ぴったり。
やっぱり…二人は仲良くしてるのがいいよ。