。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
「違います」
「んなわけあるかぃ!」
キョウスケと戒にはあっさりきっぱり突っ込まれて、あたしは「え?違うの??」と一人目をぱちぱち。
「分かった!Sサイズな人!」
またも思いつくと
「そりゃお前だろ」
と戒があたしの頭をぽんぽん。
「うっせぇ!チビで悪かったな!」
「ちっちゃくて可愛えやん♪」
「ドSでもSサイズでもないと思います。まぁ会ったことがないので実際は分かりませんが。
鴇田さんも俺もSは
スネークかと考えています」
S……スネークの頭文字…
スネークが鴇田に接触!?
あいつ昼に会ったときそんな素振り見せなかったのに。
「あくまで可能性ですが。何せ書面だったので、それ以上詳しい情報はありません」
「書面?」
戒が目の端をぴくりと吊り上げ
「手紙みたいだそうです。詳しくは教えてくれませんでしたが」
「手紙…?何でそんなもんわざわざ鴇田に?」
「さぁ。Sのもくろみなんて俺には分かりませんけれど、
Sは鴇田さんに杉並区で起きた殺人事件をわざわざ教えてきたそうです」
殺人事件―――……
「いえ、正確には朝の時点で事故か他殺かは不明だったようですが、つい先ほど警視庁が他殺の線に切り替えて事件捜査に乗り出した様子です」
キョウスケは淡々と説明してPCを再びあたしたちに向けてきた。