。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
こうなったら色々バラしちゃえ。
後から知られて恨まれてもヤだし。
「ついでに鴇田もくる。さらにはタイガも」
「え゛!あの変態も!」
とリコは顔色を変え、
「え!♪またあのおにーさんに会えるの?♪行く☆」
エリナは最初と違ってノリ気。
相手があの変態野郎ってことを除けば、何も問題ないんだがな。
だけどさすがに
キョウスケも来る―――ってことは言えず…
「リコ、無理だったらいいよ。強要するもんでもないし」
おずおずと言うと
「でも朔羅とエリナが行くなら行きたいし。大丈夫、あの変態にはモザイクかけておくから」
モザイク…ねぇ。リコのフィルターにモザイクさえも吹っ飛ぶ大物が来る…
ことは結局黙っていて、
あたしは二人をプールに誘うことに成功した。
「キョウスケさんは来ないの?」
エリナが探るように聞いてきて、
「え、えーっと……」
あたしの視線はまたも泳いだ。
「さすがに来ないでしょ?あたしが来るって知ってたら向こうが避けるよ」
とリコが遠い目。
「完全に嫌われちゃったみたいだし」
そんなこと………
『ない』なんてあたしには言い切れない。
キョウスケがわけもなく女の子を嫌うとかぜってぇありえないことだし
でも、あたしはキョウスケが何を考えて、ましてや何をどうしたいのか……なんて分からない。
「ねぇ、リコってキョウスケさんのどこが好きなの?」
唐突にエリナがリコに聞いて、リコは目をまばたき。
「ど…どこって言われても…」
リコは困ったように視線を泳がせ、
「優しいところとか?」
またもエリナが聞いたけど
「…うーん…はっきりわかんない」
リコの言葉にあたしは目をぱちぱち。