。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
……あ
「あはは!」
何だか笑えてきた。
戒って意外にヤキモチ妬きだよなぁ。
「何だよ、俺は真剣になぁ…」
戒が言いかけて、あたしはその背中をバシっ
「お前心配しすぎだって!響輔には宿題見てもらったことあるけど、丁寧かつ親切に教えてもらったし、てかそれだけだし
叔父貴の場合だと選りすぐりの家庭教師十人は連れてきちゃうお人だぜ?
千里とキモ金髪だったらあたしとどっこいどっこいおバカだから、それどころじゃねぇし」
「だけどなぁ男ってのは下心いっぱい抱えてるもんだ…」
まぁお前が言うと説得力あり過ぎだけどな。
戒の言葉を遮り、
「大丈夫だから」
あたしは言い切った。
ここまで…この日まで誰に何を言われようと、あたしの気持ちは揺らがなかった。
千里やキョウスケそして―――叔父貴……傷つけたこと、申し訳なく思ってるけど自分の気持ちに対しては一ミリも後悔していない。
戒が好き。
今まで何度も確認してきたことだ。
何度も口にしてきたことだ。
でも何度言っても
好き
その一言は言い足らないぐらい、あたしの気持ちは溢れている。
「大丈夫だよ」
あたしは片方の手で戒の手を握って、もう一方の手でペンを握った。
今はまだ英語の宿題のときじゃないけれど、あたしはノートのはじっこに
“I Love Kai.”
と綴った。