。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
名刺にあった出版社のHPはすぐに見つかった。ブログなんてのもあって、会社のイベント、社員のあれこれが書かれていて
「あ!この人!この女の人だよ」
あたしはスクロールされていく画面を指差し。
そのブログには『雑誌はこう作られてます』って言うコーナーであたしを取材した女の人が楽しそうに何枚かの写真をテーブルに並べている。
とりあえず、怪しげな出版社じゃなくてほっ。
ブログの中には見知った顔の読者モデルと数人、笑顔で映ってる写真もあった。
「あ、この人知ってる!最近人気の読モなんだよ!この人も!」
あたしはまたも写真を指差し。
「へぇ。じゃぁお前が言う雑誌…“フレ…」
「“フレガ”?」
「うん、その“フレーバー”の記者てことは、お前雑誌載っちゃうの?」
「フレガだよ、何だよフレーバーって。香りついてんのかよ。
キャラメルとか??ま、いいけど。
雑誌には無断で載せるなって言っておいた。うちはほら、叔父貴が煩そうだろ?」
あたしが眉間に皺を寄せると
「良く知らないけど厳しそうだよな」
と千里も考えるように首を捻る。
「大体叔父貴だってさ~若い頃やりたい放題、随分鴇田にシめられたらしいぜ?
人のこと言える立場かっての。な?」
あはは!と明るく笑うと
「俺に聞かれても…同意を求めるなよ」と千里は益々困惑。
ま、それもそうだよな。