。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。



どこでだ―――?


どこで、どのタイミングで聞いたんだ。


そして何で急に思い出した。


それが思い出せない。


俺はノートを握り締めたまま考え込んでいると、向かいの席で響輔がまた訝しそうに眉を寄せて


「戒さん?」と聞いてきた。


「ちょっと黙っててくれ」


俺は短く言って口元に手をやりノートの字を睨んだ。


俺の言いつけ通り響輔が口を噤み、俺は自分の考えに集中した。


周りの女子大生がこっちを見て何かを噂している。






煩い。


黙れ




サラリーマン、新橋が近く……


ここは浜松町。大学は近くにないはず―――
















    



有楽町…










「有楽町だ!」



















< 552 / 841 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop