。･*・。。*･Cherry Blossom Ⅳ･*・。。*･。

タイガの部屋はきれいに片付いていた。


広いリビングに通されて、ソファに促された。


白くて大きな革張りのソファに三人並んで座ると


「ピザ頼みたいんですけど、お嬢お店を知らないらしいんです。


ネットで検索してもらまえすか？」


と、早速キョウスケが切り出した。


もちろん本気でピザを食いたいわけじゃない。作戦だ。


「了解～」


とタイガはご機嫌に頷いて、キッチンカウンターの上に乗ったノートパソコンをいそいそと運んでくる。


ローテーブルに乗せられたパソコンをすぐに立ち上げて、


「バイト前で苦しいの～？学生さんは大変だね。


僕が三人まとめて養ってあげるのに」


と言いながらキーボードを操っている。


慣れたものでタイガはキーボードを操りながらあたしたちの方へにこにこ笑顔を寄越してくる。


あたしたちの他意に全く疑問を抱いていないようだった。


「どうゆう名前か知ってる？」とマウスを操りながらあたしに聞いてきて。


「えっと六本木の……」


あたしが答えている間、戒とキョウスケ二人の視線が険しくそのパソコンを捉えていた。