。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
せっかく気分良く一日を過ごせると思ったのに、こいつと関わったばかりに
一気に地獄に叩き落されたぜ。
キリのヤツ!!何てことをしてくれたんだ!
俺は怒りで噴火寸前。
頭に血が昇って…いや、頭に血が昇ったんじゃないな。寄りによって変態に弱みを握られるとは、目の前真っ暗な気分だ。
くらり…
いかん。
せっかく落ち着いてたのに、また貧血が―――
これだから夏はイヤなんだよ。
これだから―――…
「組長…」
TRRRR
俺の遠のいていた意識を引き戻そうとするように、突如ケータイが鳴り、
傾きかけていた俺の体を支えていたタイガが目の前に映り、俺は慌ててヤツを押しのけた。
スマホを取り出すと
着信:イチ
になっていて、
また厄介な電話だな―――
俺はタイガを押しのけながら、
「何だ」
苛立ったように電話に出た。