。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
*戒Side*
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** 戒Side **
俺たちが御園医院に到着してロビーの総合受付に走っていくと
めずらしく受付に変態ドクターの姿があった。
白衣姿で、受付の看護師に何かを説明している最中だった。看護師はドクターの説明に頷いてる。
「おい変態!」
俺は受付カウンターに駆け寄ってカウンター越しに変態ドクターの胸倉を掴むと
ドクターはメガネの奥でびっくりしたように目をまばたき、それでもいつもと変わらない調子でメガネのブリッジを直し
「もはやドクターとも呼ばれないこの扱い…」
とちょっと悲しげに目を伏せた。
「ごちゃごちゃうっせぇんだよ!!!
朔羅は!あいつどうなったんだ!!無事なんか!!」
聞きたいことはたくさんあったけれど、あれこれ主語をすっ飛ばし、俺が勢い込むと
「落ち着いてください。
お嬢さんは大丈夫ですよ。ただの
日射病です」
ドクターは「ふふっ」といつも通りの笑みを浮かべて軽く手を挙げ、
そこではじめて俺は自分の手から力が抜けるのが分かった。
日 射 病 ?
「間違いないんですか?」
響輔が聞くと
「ええ、間違いありません。
日射病です」
ドクターはにこりと笑って襟元を正した。
何だ…
日射病だったんか……