。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
な、何があったんだ!
バンッ!
あたしは何も考えずに思わず扉を蹴破ると、
大きなベッドにタイガが倒されていて、その上には…
戒!!
が馬乗りになってタイガのシャツを脱がしていた。
「お、おめぇ何してんだよ!」
ベリッ!
思わずタイガの上から戒を引き剥がすと、タイガは戒に襲われた衝撃に驚いてか目をぱちぱちさせながら、あたしたちをゆっくりと眺めた。
「何って、腕のタトゥー確認しようとしたんだよ」
戒がこそっとあたしに耳打ちしてきて、
「僕は襲われる趣味はないよ。どーせなら下より上の方がいいんだけど♪」
タイガは立ち直りも早くむくりと起き出す。
「すみません。欲求不満なもんで」
と戒がしれっと言ってタイガの上から退いた。
よ、欲求不満!?
お、お前何言い出すんだよ!!
「朔羅がやらしてくれないから」
と、あたしのせいにされてるし!
「なるほど~それで僕??」とタイガは苦笑をしながらワイシャツの袖を抜き取った。
くっきりとした鎖骨。きれいな筋肉のついた肩や腕が白いタンクから出ていて、
その上からでも分かる均整の取れた引き締まった肉体が露になり、あたしたちはごくり、と喉を鳴らした。
勘違いしてもらっては困るが、あたしゃタイガの裸を見たかったわけじゃなくタトゥーを確かめたかっただけ。
く…部屋が暗くて分かり辛い。
そう二人で目を凝らしていると、
タイガは細い指で戒の顎をなぞり、
「でもせっかちなのは嫌われるよ?」
戒の顔を両手で挟み、タイガはいきなり戒にキスをした。