。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
「アニメの見過ぎとちゃう?
普通の人間でそんなんできたら怖いわ」
戒が呆れたように腕を組み、
「だって、大抵はそうだもん。んで、体が弱そうで短命で、無口で、孤独で冷淡で…」
「その全部の情報が間違いです。体が弱い強いも関係なく、また短命だという事実もありません。
無口と孤独は人それぞれ違うと思いますけど、少なくとも一結とはコミュニケーションが取れているようなので、それはないと思います。
あの女とコミュニケーション取れるなんて凄いわ。そこんとこ、ほんまに教わりたいわ」
最後の方はほとんど私事で、キョウスケは遠い目をしてブツブツ。
おい…また違う世界行ってるんじゃないだろうな。
戻ってこ~い、キョウスケ!
「しかもスネークがタイガやったらそのイメージははまらんで?
あいつめっちゃお喋りやん!んでもって寂しがりやし、体が弱いどころかそう簡単にくたばらんほどしぶといやっちゃで!
変態やし!!」
こっち(戒)もある意味どっかへ行ってるな。
……ま、まぁ
そうだよな
アニメで目にするキャラクターってのはどこか神秘的なイメージだ。
スネークだって……正体を知らないからか、漠然と神秘的なイメージがあった。
「とにかく世間の情報はすべて無視してください。
迂闊に外で喋るのも差別用語として捉えられるかもしれませんのでご注意を」
「う、うん。そうだよな。スネークは別として他のアル…パチーノ??な人たちは関係ないしな」
「アルビノ。
何だよ、ゴットファーザー出てきてどうすんだよ。
そしてやっぱマフィアかよ」
戒の突っ込みを無視してキョウスケが僅かに手を挙げる。
あたしと戒がキョウスケを注目して、キョウスケは相変わらずの無表情で口を開いた。
「実は俺、
金髪の男――――
一結のホテルで二度、目撃してます」