。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。




そんなことを思ってるときだった。



「姐さん意外と手際がいいスね」


生クリームをかき混ぜているあたしの横からキモ金髪がボウルの中を覗き込んできた。


「意外にだけは余分だ。てかおめぇ見てるだけじゃなくて手伝え」


「俺は兄貴の肩揉みに忙しいんで」


そう言ってキモ金髪は椅子に座った戒の肩をもみもみマッサージ。


「戒、おめぇも手伝え」


「俺、見学だから」


ラブラブしながら一緒にホットケーキ作る♪てのが淡い夢だったことに気付いたあたし。


戒に期待したあたしがバカだったよ。


千里は作るって言うよりつまみ食いに忙しそうだし、野郎の中で唯一真面目(?)なキョウスケは


ホットケーキのネタを作り終わった後で、


「ふぅ。会心のでき。あ、牛乳入れるの忘れた」とマイペース。


「響輔さんたらドジ~★」


リコは……


キョウスケにメロメロだし。


「ところで姐さん…今日おうちの人は??」


キモ金髪がそわそわした様子で廊下の外を気にしている。


「居るけど、麻雀でもやってんじゃねぇの?


てかキモ金髪、外をふらふら出歩くなよ?マジで殺られっからな」


一応釘を差しておくも


「俺!挨拶したいです!!」


なんてとんでもないことを言い出した。


「やめとけよ。カタギにゃ刺激が強すぎるぜ?


とくにここのは強烈なヤツらが揃ってんからな」


戒は肩もみされながら腕を組み、にやりと口の端を曲げる。


「今のうちから慣れておこうかと思って」


キモ金髪の言葉に


はぁ?


「だって俺は戒に兄貴と姐さんの舎弟スから。


戒の兄貴か、キョウスケの兄貴か…姐さんいずれどちらかと結婚するんでしょう?」


キモ金髪がこそっと聞いてきて、





戒か…



………キョウスケぇ!?





はぁ!?







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