。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
「な・ん・で!そーなるんだよ」
あたしも思わず小声で聞き返すと、
「えっ!だってキョウスケの兄貴も…」
言いかけたが、あたしはその口に、生クリームを作っていた泡だて器を無理やり突っ込んでやった。
「む゛がっ」
「ふざけたこと抜かしてんじゃねぇ。
あたしの旦那は戒だけだ」
睨みながらキモ金髪に詰め寄ると、キモ金髪は降参と言う意味で両手を挙げそろりと後ずさる。
そのときだった。
「ぅおーい、メガネとキョウスケ居るんかぁ?キッチンがやけに騒がしい…」
そう言いながら入ってきたのは、マサと壱衣だ。
うわ。またごっついのが二人で来たなー
「…て、誰だ、おめぇ。メガネかキョウスケのダチ?」
「千里は前に会ったことあるだろ?一ノ瀬のおっちゃんの倅だ。んでこっちは…」
慌ててキモ金髪を紹介しようとしたが、
「もしかしてお嬢の……か、彼氏!」
「彼氏だと!?貴様、勝手に家に入り込みやがって!
お嬢に近づくフトドキ者は東京湾だっ!!」
いきなり本気モードになったマサと壱衣はまさに鬼の形相。
「まだ何も言ってねぇだろが!人の話を最後まで聞きやがれっ!!」
あたしは壱衣の胸ぐらを掴んで怒鳴った。
例のごとく…てかいつもの代わりない日常…
だけど
やっぱりリコと千里はまだ不慣れなのか、ちょっと顔を引きつらせて逃げ腰。
だけど
キモ金髪は震え上がりながらも感激していた。
「ほ、ホンモンだ!!ホンモノのヤクザさんだ!」