。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
キモ金髪は突っ込まれた泡だて器を口から慌てて抜き取ると、
「俺!進藤って申します!朔羅姐さんと戒の兄貴の舎弟第一号です!!宜しくお願いします」
と、二人の手を握ってぶんぶん握手。
その勢いにマサと壱衣は顔を見合わせた。
「変なの来ましたね」と壱衣はマサにこそこそ。
「お嬢と…メガネの……舎弟??」
「ま、(色々あったが)悪いやつじゃないし、ついでにあたしの彼氏でもないから安心しな」
そう言ってやると、
「安心しろって言われましても…めちゃめちゃ怪しそうスけど」
壱衣が疑うようにキモ金髪を睨む。その肩にマサは手を置き、
「やめろ壱。
お嬢がそうおっしゃるなら、そうなんだろう」
そう言って廊下を目配せ。
「どうどごゆっくりぃ」
無理やり浮かべた笑顔が……マサ、怖ぇえよ。
「お嬢に何かしてみるぉう!?ぶっ殺してやる!」
心の声が聞こえてきそうだった。
マサ&壱のくまコンビは無言の圧力を置き去りにして、キッチンを去っていった。
ま
何かするほどキモ金髪は命知らずじゃねぇし。マサの前にあたしによって秒殺だ?
て、言うか何かするんだったら戒だよな。
「朔羅さん、早くホットケーキ焼いて~」
メガネの声で甘えてあたしの背中にすりすり。
してるのはいいが…
「てめぇドサクサに紛れてケツ触ってンじゃねぇよ!」
べしっ
あたしはいやらしい戒の手を払い、キョウスケと千里から殴られている戒の傍で
キモ金髪はキッチンの扉を見つめならがら「ほんものだぁ~」と違った意味で感激。
大丈夫か?キモ金髪。
悪人道まっしぐらだな。