。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
私は今度こそ拳銃を下ろし、もう一人の黄龍を見下ろした。
愛しい人
私の片割れ―――
連理の枝、比翼の鳥―――
やっと会えた。
目を開けて……
私を見て―――
頬をそっと撫でると、冷たい感触がした。
体温が低くなっているのだろう。
「お嬢さん、彼には私がついてますのでご安心を。あなたも病室に戻りましょう。
怪我の手当てをしなければ」
ドクターに諭され、私はドクターを見上げた。
「私は平気だ。それより彼は大丈夫なのか?」
「大丈夫、強い―――お人ですから」
「その言葉を信じていいのか」
私が聞くと、ドクターは悲しそうに微笑を浮かべただけだった。