。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
あたしの(リコも戒も一緒に考えてくれたが)案は結局ボツになっちゃったけど、
たくさんの人に食べてもらえて良かった。
「おいしい」とも言ってくれたし。
考えた甲斐があった。
完全に捨てちゃわなくて良かったな―――
――――
「ごちそうさまぁ♪今日は呼んでくれてありがとね☆」
リコが玄関先でにこにこ。
いや、呼んだのあたしじゃねぇけどな。
でも
楽しかったのは事実だ。
「あたしこそありがと。夜も遅いし、千里ちゃんと送ってやれよ」
千里にしっかり言い聞かせると、
「おうよ」と千里は頷いたが、
「一ノ瀬じゃ頼りになんねぇよ。
おりゃっ」
そう言って戒はキョウスケの背を強引に押す。
バランスを崩したキョウスケがあがりがまちから足を滑らせる。
「何するんですか」
沓脱ぎに落とされたキョウスケは迷惑そうに戒を振り返った。
戒はキョウスケの迷惑そうな問いかけを無視して
「良かったな川上~響ちゃんが送ってくれるってよ♪」とリコににこにこ笑いかける。
な・る・ほ・ど!♪
「え゛!?」
リコが慌てて顔を上げ、
「いいよー、俺一緒の方向だし」と気が利かない千里。
「いや、千里じゃ頼りないな。何せあの辺は暴漢が出たぐれぇだからな」
※Cherry Blossom 参照♪
「確かに……暗くて危ないですね。俺、送っていきます」
キョウスケがあたしたちの意図にも気付かず素直に頷き、そのままスニーカーに足を入れた。
「キモ金髪!千里と別の道で帰れ。いいな!」
あたしがキモ金髪に耳打ちすると、
「え…でも……」とキョウスケの方を見る。
「言う通りにしろ」あたしがドスを含ませてキモ金髪を睨むと
「は、はい!」とキモ金髪は直立不動。
「キョウスケ、今日は帰ってこなくていいぞ~?♪」
あたしがキョウスケに手を振ると
「はぁ?」とキョウスケは思い切り不審顔。
「ちょっと朔羅っ!!」
リコは真っ赤になってたけど、でもそんな二人を追い出し、あたしと戒は顔を見合わせてにんまり。
題して
キョウスケ★リコ ラブラブ大作戦だ!
がんばれ、リコ!!