。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
「響輔はさ、あの通り鈍感だし、イチにつき纏われてるから疲れきってるし、
だから川上の気持ちにこれっぽっちも気付いてないよ」
ウーロン茶を飲みながら戒はしみじみ。
「そうだよなー、しかもあのタイプは押しに弱そうだし??
ぐいぐいこられるとイチに揺れちまうかもしれねぇしな」
あたしは戒の隣でさっき戒が撮ったケータイの写真を眺めながらため息。
写真の中のキョウスケは無表情で、あいつの言った通り魂吸い取られてる??感がある。
けれどその隣で映ってるリコは、ひまわりみたいな明るい笑顔。
リコ…幸せそうだなぁ。
「キョウスケいいヤツだし、リコとくっついてくれると嬉しいんだけどな~」
「なぁ朔羅、賭けねぇ?」
ウーロン茶を飲みながら戒がにやりと意味深な笑顔。
「賭けぇ?」
「そ。俺は響輔と川上がこの帰り道ナニかある方に賭けるぜ」
「あたしはないと思うよ。
だってキョウスケだぜ?お前と違ってジェントルなんだよ、あいつぁ」
「失礼な。俺はジェントルじゃねぇっつのかよ」
「お・前・の!!どこがジェントルなんでぃ」
いつの間にかあたしのおなかに手を回していた戒の手をつねり、あたしは戒を睨んだ。
「じゃー、朔羅は響輔と川上が何もないって方な?」
戒がまたもにやりと挑発するように笑ってきて、
「いいぜ!じゃぁあたしが勝ったら、ランチ奢れよ!」
またも乗ってしまった。
戒が意味深な笑みを浮かべたままさらに顔を寄せてきて、すぐ間近に迫った戒は
「じゃぁ俺が勝ったら
朔羅とエッチね」