。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。

*リコSide*





☆・☆・☆・☆・☆・☆・☆・☆・☆

・☆ リコSide ☆・




「んじゃ、俺らこっちなんで~…」


進藤先輩が引きつった笑顔を浮かべて千里を引っ張る。


へ!?ちょっとっ!


二人きり!?


「え?途中まで一緒の方向じゃなかったですか?」響輔さんが目をまばたいて、道路を指差し。


「い、いえっ!千里とこのあと遊ぶんでー。キョウスケの兄貴はリコちゃんを送っていってください!」


「遊び?約束なんてしてないし」


と千里がいぶかしむと、


「いいから、来いよ」


ぐい


先輩が千里を引っ張って、反対方向を目配せ。


「そうですか、じゃぁここで」


響輔さんもあっさり言って歩き出そうとする。


先輩は慌てて立ち去ろうとしたけど、こそっとあたしに耳打ち。


「リコちゃん、姐さんから頼まれたんスよ。


俺はキョウスケ兄貴の味方で居たいんスけど、俺のご主人は姐さんなんで。


姐さんの命令は絶対なんで。


断腸の思いですが、送ってってもらってください」


朔羅が?





さ、朔羅~~~~!!




嬉しいけど、いきなり二人きりで何話せばいいの!!




あたし、どーしたら!?





< 78 / 841 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop