。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。
*リコSide*
☆・☆・☆・☆・☆・☆・☆・☆・☆
・☆ リコSide ☆・
「んじゃ、俺らこっちなんで~…」
進藤先輩が引きつった笑顔を浮かべて千里を引っ張る。
へ!?ちょっとっ!
二人きり!?
「え?途中まで一緒の方向じゃなかったですか?」響輔さんが目をまばたいて、道路を指差し。
「い、いえっ!千里とこのあと遊ぶんでー。キョウスケの兄貴はリコちゃんを送っていってください!」
「遊び?約束なんてしてないし」
と千里がいぶかしむと、
「いいから、来いよ」
ぐい
先輩が千里を引っ張って、反対方向を目配せ。
「そうですか、じゃぁここで」
響輔さんもあっさり言って歩き出そうとする。
先輩は慌てて立ち去ろうとしたけど、こそっとあたしに耳打ち。
「リコちゃん、姐さんから頼まれたんスよ。
俺はキョウスケ兄貴の味方で居たいんスけど、俺のご主人は姐さんなんで。
姐さんの命令は絶対なんで。
断腸の思いですが、送ってってもらってください」
朔羅が?
さ、朔羅~~~~!!
嬉しいけど、いきなり二人きりで何話せばいいの!!
あたし、どーしたら!?