【完】終わらないラブストーリー
「…あの、あのね美紀。えっと…どうして連絡してくれないの?」
「…そんなこと聞きに来たわけ?」
私はゆっくりとうなずいた。
美紀はサンダルをはいて、私の方に歩いてくる。
「美紀?」
美紀は私の前で立ち止まり、私の頬を思いきり叩いた。
一瞬のことで、何が起こったのか分からなかった。
美紀に叩かれた頬がヒリヒリしてきて、じわじわと痛みが出てくる。
私が何かを問いかけようとした時、美紀はそれを遮るようにして話し始めた。
「花火大会。楽しかった?あたしはね、すっごく楽しかったよ」
「すごくすごく、楽しかったけど。辛くてしょうがなかった」
「…茉莉亜のせいで」
「茉莉亜なんて大嫌い」
美紀の一言一言が私の体の中に入ってくる。
"大嫌い"なんて言われたくなかった。
"大好き"な美紀に。