【完】終わらないラブストーリー






「…あの、あのね美紀。えっと…どうして連絡してくれないの?」


「…そんなこと聞きに来たわけ?」


私はゆっくりとうなずいた。


美紀はサンダルをはいて、私の方に歩いてくる。


「美紀?」

美紀は私の前で立ち止まり、私の頬を思いきり叩いた。



一瞬のことで、何が起こったのか分からなかった。
美紀に叩かれた頬がヒリヒリしてきて、じわじわと痛みが出てくる。




私が何かを問いかけようとした時、美紀はそれを遮るようにして話し始めた。









「花火大会。楽しかった?あたしはね、すっごく楽しかったよ」


「すごくすごく、楽しかったけど。辛くてしょうがなかった」


「…茉莉亜のせいで」


「茉莉亜なんて大嫌い」





美紀の一言一言が私の体の中に入ってくる。



"大嫌い"なんて言われたくなかった。
"大好き"な美紀に。













< 121 / 206 >

この作品をシェア

pagetop