【完】終わらないラブストーリー
「藤井君」
だけど耐えきれなくなったあたしは藤井君の名前を呼んだ。
藤井君は深いため息をつき、
「はぁ…やっと口開いたな仲村」
と一言。
きっと藤井君も長い沈黙に我慢していてくれたんだよね。
「…ごめん」
「謝ることじゃないけどさ。変な空気だなーって思ってた」
「…」
「担任と藤本置いてきてよかったのか?」
「ん…」
「おいおいなんか変だぞ」
…ねぇ、茉莉亜?
告白するなら今だよね。
茉莉亜が近くにいたらきっと今だよって言ってくれたよね。
目を閉じて茉莉亜を思い浮かべた。
───頑張れ。って言ってくれた気がした。
あたしは藤井君の方を向き、決心した。
「あの…あたし…」
大きく息を吸い込んで、緊張した体をほぐす。
「あたしね…?」
「仲村…」
「藤井君のことが好「仲村…!俺、聞いてほしいことあるんだ」