【完】終わらないラブストーリー



私はもう一度先生にお礼を言おうと思ったんだけど
そんな暇もなく…


先生は『またね』とだけ言い残して私の教室からいなくなった。


嵐のような先生。



でも、あんな先生が担任だったら楽しそう。

たくさん振り回されちゃうと思うけど。




私は黒板に貼ってある座席表を確認して自分の席に座った。




今日からここが私の席。



窓側の後ろの方だし…とりあえず良かった。







「よっ藤本!」


「え?」


「こっちだよ」



私は声のする方を向いた。

そこに立っていたのは小学生の頃から知り合い。



藤井祐樹-フジイユウキ-


私と祐樹はお互い名字に『藤』がつくって理由で
『フジ×フジコンビ』なんて呼ばれてた。


なぜか毎回同じクラスで、
余計にそのあだ名が浸透していったのを覚えてる。



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