【完】終わらないラブストーリー
毎日毎日練習は夜遅くまで続いた。
私は演技があまり得意じゃなかったけど、佐藤君が引っ張ってくれるおかげでなんとかちゃんとジュリエットにはなれてると思う。
「じゃあ今日の練習ここまでにしよっか!」
美紀の合図で役者の皆が解散した。
私も先生を待たせてるから美紀と早く校門にいくつもりだったんだけど…。
「ごめーん茉莉亜!今日佐藤君に演劇のことでたくさん話すことあるから一緒に帰れない!」
「えっまた佐藤君と!?」
「うん!」
「そっか…分かった!じゃあ私は帰るね」
「キヨちんとラブラブしといでねー♪」
最近美紀は佐藤君と仲がいい。
演劇のことですごく話が合うらしい。
私じゃ演劇のこと分からなすぎて、
美紀の話を聞いていてもちんぷんかんぷんだったから、少し佐藤君が羨ましい。
…っといけない!
先生待たせちゃってる!!!
私は校門まで急いだ。
「ちょっと長引いちゃったんです!!怒ってますよね…?」
「…遅い」
「やっぱり怒ってますね…」
「嘘だよ♪」
先生は私のおでこを軽く叩いた。