【完】終わらないラブストーリー





公園を過ぎたあたりで先生はこんなことを言いだした。


「…半分本当なんだよね」


「え?」


「さっき、遅いって言ったじゃん俺」


「はい。や、やっぱり怒ってたんですか!?」


「怒ってたわけじゃねぇけど、最近まりあちゃんがロミオにとられてる気がしてさ」



それって…。

もしかしてもしかしなくても…。



「嫉妬ですか?」


「お、大人だぞ?俺は!!嫉妬なんてするわけないだろ!」


「…ふふっそういうことにしておきます♪」



先生の気持ちが嬉しくて。


私は黙っていることにした。




きっとロミオは私じゃないジュリエットに好意を抱いていること。



…もうちょっとだけ
今の先生を見ていたいから教えてあげない。




「まりあちゃん」


「なんですかー?」


「…俺以外見んなよ」


「見てませんよ?」


「わ、分かってるよそれくらい!」


「じゃあなんで聞いたんですか?おかしな先生」


私がくすっと笑うと、先生は私の体を抱きよせた。


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