【完】終わらないラブストーリー
突然のことで、私の頭の中の整理もついてなかった。
どうして祐樹は…。
岸谷先生が去った後、祐樹は振り向き私の名前を呼んだ。
「藤本、行くぞ」
キヨ先生がまだいるのに…!!
私が見てたって言ってるようなもんじゃん…!
だけど、逃げるわけにもいかず
私は遠慮がちに祐樹と先生の元へ近づいた。
「まりあちゃん…!」
先生に名前を呼ばれたけど、
私は先生の顔を見ることはできなかった。
先生が私の肩に触れようとした時
祐樹がその手を叩いた。
「俺は本当にあんたのことが嫌いだよ」
「藤井お前…」
祐樹は私にもう一度「行くぞ」と声をかけ、玄関に急いだ。
私は先生を一度も見ることなく
祐樹の後を追いかけた。