【完】終わらないラブストーリー
レストランに着き、料理を待つ間にお父さんはいきなり謝ってきた。
「茉莉亜すまない」
「…え?」
急なことで私は動揺する。
でもお母さんとお兄ちゃんはそんなそぶりを見せない。
むしろ、悲しい顔だった。
お父さんと同じ、声には出してないけど私には謝っているような雰囲気。
「わ、私状況理解できないんだけど…?」
「お前に話さなきゃいけないことがある」
「うん?」
「だけど、言いだせなかったんだ」
「…何?」
「清川先生とのことだ」
先生の名前を出されて、私の心臓はドキンと鳴った。
先生とのことってどういうこと…?
「お待たせしました」
料理が来て、お父さんは「冷めてはもったいないから食べてから話そう」と言った。
私は何を言われるのか緊張していて、
上手く喉を通らない料理を頑張って食べきった。
「まず、父さんはな?茉莉亜と清川先生のことを本当にお似合いだと思ったよ」
「ええ!?」
「と言っても最近そう思ったんだがな」
「お父さん…先生のこと…」
「ああ、最初は金髪でピアスって聞いてあり得ないと思ったよ。そんな奴に茉莉亜を任せたくないって思った」