【完】終わらないラブストーリー
「…すいませんが、車…かしていただけますか?」
「あ、ああいいわよ!!…いいわよね?あなた」
俺は声を出す余裕もなくうなずくことしかできなかった。
みのりが助手席。
俺と孝弘が後部座席。
運転席には"清川先生"が乗っていた。
俺達は窓を全開にして、必死に叫んだ。
「茉莉亜ー!!どこなのー?」
「茉莉亜!!返事しろ!!!」
「茉莉亜ーー!!」
俺達三人の声よりも、一段と大きくて叫んでいたのは他でもない清川先生だった。
「茉莉亜…!!!!」
辺りが暗くなったころ、
運転席にいた清川先生が道路に倒れかけている人を見つけた。
「あれは…!!」
清川先生は誰よりも先に車を降りた。
そして、その人の元へ向かう。
俺達もそのあとを追った。