【完】終わらないラブストーリー
「…え」
私はお父さんの話を聞いた後、何も言えなかった。
「清川先生には黙っていてくれと言われたが、やはりそんなことはできなかった。茉莉亜が笑顔でいるには先生がいないと駄目な気がしたんだ」
「お父さん…」
先生は謹慎処分が明けたと同時にアメリカに行く。
…突拍子もない話。
信じられなかった。
でも、あまりにもお父さんが真剣で…。
嘘にも思えなかった。
「じゃあ…先生は明日アメリカに行くってことなの?」
「分からないが、そうなんじゃないかと思う」
「…そんな」
先生はずっと離れないって言ってくれたのに。
私の笑顔を守りたいから離れるってどういうことなの?
自分勝手すぎるよ…!!
お父さんにも分かっていること、なんで先生は分かってくれていないの?
先生がそばにいてくれなきゃ笑顔になんてなれないのに…!
「今から清川先生の家まで送ってやる。場所は分かるか?」
「お父さん…」
「大丈夫だ。出発はきっと明日だろう?なら間に合う」
「ありがとう…お父さん!」