【完】終わらないラブストーリー
「藤本さん?」
「あっ!!ごめんごめん。私に…何か用かな?」
「自己紹介面白かったよ」
「ええっ!?」
「いきなりごめんね?でも、すっごく可愛かった。友達になりたいなって思って話しかけてみたんだ!」
友達。
私と…友達!!!
「じつはあたしも中学の友達とかと離れちゃって友達出来るかすっごい不安だったんだけどさ、さっきの自己紹介見た時思い切って話しかけてみようって思ったんだ」
「私変だよ?」
「どこが?すっごく可愛いよ!あたし聞いてたんだけど、周りにいた男子とか女子も『可愛い』とか『あとで話しかけてみよう』とか言ってたし!!」
思いもよらない言葉に私は驚いた。
自己紹介をきっかけとして私に興味をもってくれる子がいたなんて。
「あ、えっとねあたしの名前は仲村美紀-ナカムラミキ-。気軽に美紀って呼んで?そのかわりあたしも茉莉亜って呼んでいいかな?」
「う、うん!!!」
私たちは休み時間の間に意気投合した。
でも、美紀はすごく綺麗な顔立ちで
私なんかと一緒にいていいのかなって思う。
…きっと私はあの自己紹介をしなかったら
見た目は変わっていても
中学の頃と同じ道を進んでいたかもしれない。