【完】終わらないラブストーリー



私たちは先生の家まで急いだ。



レストランから車でそんなに遠くなくて、
すぐに着くことができた。



私は車からおりて、必死にチャイムを押した。


「先生…っ」


だけど、何度押しても出てくる気配がない。



「先生!!」











私がチャイムを押さなくなった時、静寂が訪れた。


よく見ると、部屋に明りは灯っていない。

マンションだからすぐ分かるはずなのに、私はそれすらも気付けなかった。







「…茉莉亜、寒いから車の中にいらっしゃい」



私の後を追いかけてきたお母さんがそう言った。


「…うん」


「茉莉亜、もしかしたら先生は一足早く部屋を解約してホテルとかに泊まっているのかもしれないわ」


「そんな…!ここら辺のホテルなんてすごくいっぱいあるのに!」


「…明日の飛行場で先生を待ちましょう」


「でも…!」


「今は体を温めて、明日に備えることよ。茉莉亜…お願い」




私はお母さんの言葉を聞いて、家に戻った。


お兄ちゃんもお母さんも、今は私と先生の仲を応援してくれているようだった。
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